ご家庭の「契約アンペア」はご存知でしょうか?初回契約する際は、つい無意識に選びがちな契約アンペアですが、最適なプランに見直すだけで年間1万円近く節約になることもあります。今回は、実は節約効果の大きい「契約アンペア」について、ご紹介したいと思います!時間がない方は文末の「まとめ」をご覧ください。
なお、この記事は「アンペア制」を導入している「北海道電力、東北電力、東京電力、中部電力、北陸電力、九州電力」を利用されている人が対象になります。
1. 契約アンペアとは?
契約アンペアとは、「同時に使用できる電気量の上限」を意味します。よく「ブレーカーが落ちた」と言いますが、これは契約アンペアを超えた電気を同時に使用することで、発生しています。一般の住宅やマンションの場合、その広さにもよりますが、最初から契約アンペアが60アンペアに設定されていることが多いようです。
(引用:東京電力の請求書画像サンプル)
自分の契約アンペアを確認したい場合は、毎月届く「電気ご使用量のお知らせ」を見てください。例えば、東京電力の場合、左上の方に「ご契約」と言う欄があり、そこにアンペア数が記入されています(写真参照)。なお、Aは「アンペア」と読みます。
2. 契約アンペアを見直して節約!
「契約アンペア数」は30Aにしたり、60Aにしたりとプランを選ぶことができ、選んだプランによって「月々の固定料金」が変わってきます。例えば、東京電力、東北電力、九州電力の「アンペア別の基本料金」を確認してみましょう。
例えば、東京電力の場合、契約アンペア数を60Aから30Aに下げることで、月約843円も基本料金が安くなります。
1,685 円(60A)- 842円(30A) =843円
これを年間にすると、約10,166円もお得になります。かなり大きな節約ですよね。もし今の「契約アンペア」が大きすぎる場合、大きく電気代を安くすることも可能です。
3. どれくらいの契約アンペア数がいいの?
では、自分の「契約アンペア数」が高いか低いかをどう判断すれば良いのでしょうか?
例えば、平均的な目安でいうと、「一人暮らし」や「夫婦世帯」の場合は30〜40A、3人以上で40〜60Aが平均的なようです(参考:家電批評2015年8月号より)。ただし、これはあくまで目安なので、もう少し詳しく見ていきます。
適正な契約アンペアの選び方
適切なアンペア数を選ぶには、「自分の家で一番電気を使うシーン」を想像してみましょう。その時の消費電力が契約アンペア数の目安になります。
各電気機器の消費電力の目安は、東京電力ホームページに記載があったので、参考として記載します。ただ、古い家電に対応するためか、消費電力値は高めに記載しているようです。最近の家電をご利用されている場合は、当サイトの目安値も参考にしてください(あくまで目安値ですので、正確にはご自宅の家電を調べてください)。
家電機器 | 消費電力目安 (東京電力) | 消費電力目安 |
エアコン(10畳用)<立ち上がり時> | 冷房5.8A<14A> 暖房6.6A<20A> | 冷房2A<10A> 暖房3A<14A> |
冷蔵庫 | 2.5A | 0.5A |
電子レンジ | 15A | 11A |
IHジャー炊飯器 | 13A | 8A |
テレビ | 液晶42型 2.1A プラズマ42型 4.9A | 液晶42型 1.5A プラズマ42型 5.0A |
電気カーペット | 1/2面 4A 全 面 8A | 6A |
掃除機 | 弱 2A 強 10A | 弱 2A 強 10A |
IHクッキングヒーター | 20A~30A (最大使用時58A) | 10A〜20A |
アイロン | 14A | 14A |
食器洗い乾燥機 | 13A | 8A〜12A |
ヘアードライヤー | 12A | 12A |
ドラム式洗濯乾燥機 | 洗濯時 2A 乾燥時 13A | 洗濯時 2A 乾燥時 12A |
(引用:東京電力ホームページ)
例えば、2人家族で、「エアコン(冷房)1台」「電子レンジ」「炊飯器」「液晶テレビ」「冷蔵庫」を同時利用する場合は、東京電力の目安値でいくと約39A、当サイトの目安値でいくと25Aとなります。実際に2人暮らしで、極端に大きな部屋ではない場合、30A程度で十分でしょう。
4. どうやって「契約アンペア数下げる」の?
お住まいの地域を管轄している電力会社に電話して、契約アンペア数を引き下げる旨を伝えましょう。ブレーカーの容量を変更しなければならないため、都合の良い日を相談すれば、電力会社の方がブレーカーの容量を変更しに来てくれます。
詳しくは、各電力会社のホームページをご覧ください。
まとめ
- アンペア数とは、「同時に使用する電気機器の合計消費電力の上限」
- 契約アンペア数は60Aになっているケースも多い
- 契約アンペア数を引き下げることにより、基本料金が下げることができる(東京電力では60A→30Aで年1万円節約)
- 「一人暮らし」や「夫婦世帯」の場合は30〜40A、3人以上で40〜60Aが平均的
- 実際に契約アンペアを下げたい場合は、各電力会社に電話する必要あり