毎月届く「電気料金の請求書」ですが、請求額以外はあまり意味が分からない。。。という方もいらっしゃるのではないでしょうか?2016年4月に開始される電力自由化(電力会社を自由に選べる)を考えても、請求書の見方をしっかりと押さえておけば、月々の電気代を節約するのに活かせそうです。
覚えてしまえばとても簡単なので、ぜひこの機会に何が書かれているのか、しっかりチェックしてみましょう!
電気代の請求書の見方!
ここでは東京電力の電気料金の請求書を使って、6つのポイントに絞って説明していきます。
① ご使用量
該当月に使用した電気量で、これを元に電気代を計算します。kWh(キロワットアワー)という聞きなれない言葉が出てきますが、電気量を示す単位ですので、そんなものかと覚えておいてください。「いつもに比べて多いのかな?」と思った方は、前月と比べたり、「⑥電気料金の前年同月比較」を参考にしましょう。
② 請求予定金額
該当月の電気代料金です。「③上記料金内訳」に描かれている料金は、この電気料金の内訳になります。
③ 上記料金内訳の欄
ここが電気料金の詳細欄になります。毎月の電気料金は主に、固定で支払わないといけない「基本料金」と、使用した電気量によって計算される「電力量料金」で構成されています。難しい単語が多いのですが、簡単に説明してみます
a. 基本料金
いわゆる固定料金で、電気を全くつかっていなくても支払わないといけない金額です。ここを減らしたい場合は「⑤契約アンペア」を見直さないといけません。ただし、不必要に契約アンペアを下げてしまうと、ブレーカーが落ちやすくなってしまうので、要注意です!詳しくは「契約アンペア見直しで電気代が1万円も節約!?」をご参照ください。
b. 電力量料金
ここは使用した分だけの電気料金が請求されている欄になります。ポイントは「段階制料金」という点です。全ての大手電力会社の標準プランは「段階制料金」を取っています。わかりやすく説明するため東京電力を例にしてみましょう。
使用量 | 1kWhあたりの 電気料金 |
1段料金(〜120kWh) | 19.43円 |
2段料金(120〜300kWh) | 25.91円 |
3段料金(300kWh〜) | 29.93円 |
※2015年10月時点の東京電力「従量電灯B」プランより
使用量を3つに分けて、それぞれごとに別の電気料金を適用するというプランです。例えば150kWhを使用したご家庭の場合、「120kWh × 19,43円」と「(150-120)kWh × 25.91円」の合計金額が請求料金になる、というように計算します。ポイントは「電気使用量が多くなればなるほど、電気料金の単価も高くなる」という点です。普通の小売店では買えば買うほど、ディスカウントが効いて、単価は安くなりますが、電気は逆ということですね。
c. 燃料費調整
日本の発電量の9割を占める火力発電所は、発電する際に石油やガスなどの「燃料」を使用しています。この燃料価格の変動を反映したのが燃料費調整の欄です。電力会社によって、この費用は変わってきます。
d. 再エネ発電賦課金
再生可能エネルギーは、地球に優しい促進すべきエネルギーですが、今は発電コストが高いのがデメリットです。そこで、再生可能エネルギーを促進するための費用を国民全体で分担しましょう、というのがこの再エネ発電賦課金になります。
④ 契約プラン
現在契約しているプランが記載されています。どの電力会社でも、通常は標準プランである「従量電灯」が記載されています。
従量電灯プランの特徴は24時間同じ電気料金を課しているという点です。一方で、電力会社としては、特に消費電力量が少なくなる夜間に、もっと電気の使用をシフトさせようと、夜間にお得な電力プランなどを用意しています。(参考:【徹底比較】1番お得な「東京電力」の電気料金プラン)
⑤ 契約アンペア数
アンペア数とは、「同時に使用できる電力量」の意味で、よくブレーカーが落ちるのは契約アンペアを超えた電気を使用してしまったことが原因です。「③-a.基本料金」でも記載しましたが、契約アンペア数はが大きいほど基本料金も高くなるので、減らせるようなら契約アンペアは下げてしまいましょう。詳しくは、「契約アンペア見直しで電気代が1万円も節約!?」をご覧ください。
⑥ 前年の同じ月の電力使用量比
1年以上、同じ住所に住んでいると、この箇所に前年の同じ月の電力使用量が記載されます。「今月分は1日あたり11%増加しています」とパーセンテージも書かれていますので、増えている場合は、電気の使い方を見直してみましょう。
まとめ
- 各用語については下記の通り
- ご使用量 :使用した電気量
- 請求予定金額 :支払うべき電気料金
- 基本料金 :毎月、固定で支払う料金。契約アンペア数によって決まる
- 電力量料金 :使用した電気量に応じて支払う料金。標準プランでは段階制の料金体系
- 燃料費調整 :石油、ガスなどの燃料価格の変動を反映
- 再エネ発電賦課金:再生可能エネルギーの導入促進費用を国民全体で負担する
- 契約プラン :契約中のプラン。通常は「従量電灯」プラン。
- 契約アンペア :契約中のアンペア数。低いとブレイカーが落ちやすくなる
- 前年同月比 :節約の目安に!